サマータイヤからスタッドレスタイヤに交換した時などタイヤを長期保管する際に頭を悩ませるのがタイヤの保管方法。正しく保管していないとひび割れや変形を起こし、本来の寿命の半分も持たない場合があります。
そこで今回は、タイヤの劣化を最小限に抑える正しい保管方法と注意点と便利グッズを紹介していきます。できる限りタイヤを長持ちさせて安全で快適なドライブをしましょう。
保管の仕方で寿命が変わる
タイヤの寿命は使用状況などにより異なりますが一般的なタイヤの場合、使用開始からサマータイヤは4〜5年・スタッドレスタイヤは3〜4年、または製造から10年程とされています。この年数はあくまでも目安で保管方法次第で寿命の長さに大きく影響します。
・屋外で適当に放置している
・高温多湿な室内で保管している
・取り外したままの状態になっている
このような状態で保管していると急速にゴムの劣化が進み寿命の半分も持たないこともあるため、上記に当てはまる方はこの記事を参考に保管方法を見直してみましょう。
タイヤの正しい保管方法
タイヤを長持ちさせるためにも、保管する前のお手入れ方法やタイヤの保管場所、タイヤの置き方について説明していきます。
保管する前のお手入れ
まずは、タイヤをきちんとケアして保管できる状態にすることが重要です。この作業を行うことで劣化を抑えることができます。
タイヤの状態をチェックし異物を取り除く
タイヤの溝に小石などの異物が挟まっていないか確認し、挟まっている場合はドライバーなどで取り除いておきましょう。
タイヤをキレイに洗う
タイヤには泥や砂・油や化学物質など様々な汚れが付着しており、そのまま保管するとタイヤを傷めてしまいます。そのため、保管する前にキレイに洗ってから収納しましょう。
洗浄後はしっかりと水分を乾燥させる
濡れたままタイヤを保管すると内部のスチールコードが劣化したり、湿気によりカビの原因となります。保管前には布やクロスで水分を拭き取ってからしっかり乾燥しましょう。
ホイール付きで保管する場所は空気を抜く
ホイール付きで保管する場合、走行時の状態のままタイヤを保管すると内圧によりゴムやコードに負担がかかります。そのため、空気圧をメーカー指定の半分くらい(1~1.4kpa)に下げてタイヤへの負担を軽減しましょう。
空気圧の抜き方
運転席ドアを開けた所に、タイヤ空気圧と書かれたシールが貼られています。(愛車の説明書にも記載あり)
タイヤにエアーバルブという空気の出し入れをする場所があり、黒いキャップを反時計回りに回してバルブキャップを外します。
中に細い棒がありペンや細いドライバーなどで押すと空気が抜けていきます。ある程度抜けたらエアーゲージで空気圧を測定します。
空気圧を測るエアーゲージを持っていない場合は、安くて初心者にも使いやすいエーモンの測定器がおすすめです。そんなに高いものではないので、日頃のタイヤの空気圧を確認する為にも持ってて損はないです。
空気を抜く作業と空気圧測定を繰り返して設定した空気圧になれば作業は完了です。
タイヤの保管場所
保管場所は屋内か屋外どちらが良いのか?
タイヤの保管は、直射日光が当たらず雨風や湿気を避けられる屋内が最適。タイヤのゴムは紫外線に弱く直射日光が当たる場所では、ゴムの劣化が進行しひび割れを早めます。
タイヤの置き方
保管時のタイヤの置き方は、ホイール付きかホイール無しかでおすすめの積み方が異なるためしっかりチェックしましょう。
ホイール付きなら横置き
ホイールが付いたまま保管する場合は、横置きがおすすめ。ホイールが付いたタイヤの総重量はかなりのものになります。接地面を広く取ることで重量が分散され、ホイールの重みで接地面が変形するのを防いでくれます。
タイヤ単体なら縦置き
タイヤ単体のみで保管する場合は、縦置きがおすすめ。ホイールなしのタイヤを横置きで保管すると、側面部分に過度の負荷がかかります。縦置き保管であれば、タイヤの変形やサイドウォールをはじめとする変形しやすい部分の劣化を防ぐことが可能です。
どちらの置き方もタイヤの接地面に負荷がかかりやすいため、定期的にタイヤの位置を変えましょう。
タイヤの保管に便利なグッズ
自宅で保管する場合は専用のグッズがあると省スペースでタイヤの劣化を防ぐことができるので便利です。ここでは、タイヤ保管におすすめのアイテムを紹介しています。
タイヤカバー
屋外でタイヤを保管する時に便利なのがタイヤカバーです。タイヤの露出を防いで直射日光や雨風、ホコリからタイヤを守ってゴムの劣化を防ぐことができます。
タイヤラック
タイヤをまとめて収納するのに便利なのがタイヤラックです。タイヤが取り出しやすく限られたスペースでも保管できるのが魅力。屋外に保管する場合、雨が降っても地面に接地しないのでより良い保管状態を保てます。
タイヤの保管場所がない場合
タイヤの保管場所がない場合、そのニーズに応えてくれるのがタイヤ保管サービスです。保管料金が必要ですが、専門家がタイヤに最適な環境で保管してくれて盗難のリスクもないので有り難いサービスと言えます。
保管料金はタイヤサイズや店舗により異なります。普通車の場合だと1年間で10,000~15,000円程が相場で、軽自動車のようなサイズの小さいものは1万円以下のところもあります。また、保管料金の他にタイヤの脱着工賃や倉庫からの入出庫料として3,000円程度が必要な場合もあります。
メリット
・最適な場所で専門家が管理してくれる
タイヤは、使用している最中はもちろんのこと、オフシーズンの際に保管している間も適切なケアを行わないと劣化が進行し、寿命が縮まってしまいます。タイヤの劣化が早まってしまうと金銭的に損をするだけでなく、安全なドライブにも悪影響を及ぼします。
・盗難リスクを軽減できる
買い直すための出費だけではなく、予期しない出来事に多くの時間を取られてしまうという点で、タイヤが盗難に遭うと金額以上のダメージを受けてしまいます。タイヤの盗難リスクを軽減できるだけでも、保管料金を払うだけの価値があるかもしれません。
・タイヤ交換工賃が安くなる
保管サービスを利用した場合、一般的なタイヤ交換工賃よりも安めに設定されていることが多く、自宅で保管し交換だけ依頼するよりもお得になります。
デメリット
・事前にタイヤの交換日時の指定が必要
保管サービスを提供する業者は、店舗以外の大型倉庫や倉庫業者と提携することで保管場所を確保しています。倉庫と店舗の間でタイヤを出し入れする必要があるため、数日前に予約を入れておく必要があるため、即応性に欠けてしまいます。
まとめ
タイヤは保管方法次第で劣化を防いで長持ちさせることができます。次のシーズンも良い状態を保ち安全で快適なカーライフを送るためにも、タイヤの管理にも目を向け正しいタイヤの保管方法を実践してみて下さい。
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